【目指せ!奇跡の大団円/秋田みやび】

 新ソードワールドリプレイ第3巻。最初ドタバタで始まった一行の冒険も随分としっかりしてきて、キャラクターにも深みが出てきました。直情突撃神官イリーナ、ひねくれ魔術師のヒース、貧乏ハーフエルフのマウナ、悩める常識派ドワーフのガルガド、脳天気な盗賊ノリス。そんなキャラクター同士の掛け合いが馴染んでいて、冒険に日常の雰囲気が溢れています。それをGMがとても丁寧に拾って描写しているので、全体的に読みやすいリプレイに仕上がっています。読めばキャンペーンでTRPGを遊んでみたくなるシリーズです。今まで読んだソードワールド・リプレイでは一番好きかも。こんな遊び方一度してみたいです。
 キャラクター達の成長に伴って、シナリオもご近所的な小冒険から少しずつ、ゆっくりと大きな事件に移り変わっています。次巻はいよいよ第1部が終わるようです。楽しみなような寂しいようなそんな感じです。